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『わかりやすい野球のルール』粟村哲志のブログ

『わかりやすい野球のルール』(成美堂出版)監修者である現役野球審判員のブログです
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【2017年公認野球規則改正(4)】

(4) 【3.03~3.09原注】を【3.08原注】とする。

 ここで取り上げられている【原注】とは、「審判員は各項に対する規則違反を認めた場合には、これを是正するように命じる。審判員の判断で、適宜な時間がたっても是正されない場合には、違反者を試合から除くことができる。」というものです。

 3.03~3.09には何が規定されているかというと、3.03「ユニフォーム」、3.04「捕手のミット」、3.05「一塁手のグラブ」、3.06「野手のグラブ」、3.07「投手のグラブ」、3.08「ヘルメット」、3.09「商業的宣伝」となっています。じつは米国オフィシャルルール(OBR)では、この【原注】はもともと3.08についているものであって、3.03~3.09全体について補足しているものではありません。そのため、『公認野球規則』でも原典通り、3.08だけの【原注】と改めることになったものです。

 ついでに、その3.08を参照してみましょう。

公認野球規則3.08 ヘルメット
 プロフェッショナルリーグでは、ヘルメットの使用について、次のような規則を採用しなければならない。
(a) プレーヤーは、打撃時間中および走者として塁に出ているときは、必ず野球用ヘルメットをかぶらなければならない。
(b) マイナーリーグのプレーヤーは、打撃に際して両耳フラップヘルメットを着用しなければならない。
(c) メジャーリーグのプレーヤーは、片耳フラップヘルメット(プレーヤーが両耳フラップヘルメットを選んでもよい)を着用しなければならない。
【注】アマチュア野球では、所属する連盟、協会の規定に従う。
(d) 捕手が投球を受けるときは、捕手の防護用のヘルメットおよびフェイスマスクを着用しなければならない。
(e) ベースコーチは、コーチスボックスにいるときには、防護用のヘルメットを着用しなければならない。
(f) バットボーイ、ボールボーイまたはバットガール、ボールガールは、その仕事にたずさわっていいるときは、防護用の両耳フラップヘルメットを着用しなければならない。


 その昔はヘルメットなんて着用していなかったところから始まって、頭部死球による事故や死者が出るようなケースがあったことでヘルメットの着用が広まり、また最初はフラップ(耳あて)もありませんでしたが、やはり様々な事故の影響で片耳フラップ、そして両耳フラップへと仕様が変わっていきました。最近ではベースコーチの着用も義務付けられました。

 少し規則に詳しい人なら、2010年までの『公認野球規則』では現在の(c)項が「1983年のシーズンおよびそれ以後の各シーズンにメジャーリーグに加入したプレーヤーは、片耳フラップヘルメット(プレーヤーが両耳フラップヘルメットを選んでもよい)を着用しなければならない。ただし、1982年シーズン中メジャーリーグに在籍し、かつそのシーズンに片耳フラップヘルメットを着用しなかったプレーヤーはこの限りではない。【注1】我が国のプロ野球では、(c)項の"1983年"を"1984年"に、"1982年"を"1983年"に置きかえて適用する。」となっていて、フラップなしのヘルメットを好むプレーヤーのための除外規定があったことを覚えていらっしゃるでしょう。また、打者が走者になった際に、ヘルメットを脱いでポケットから帽子を取り出してかぶる、なんていうシーンも昔はありました。

 しかし、そんなベテラン選手も引退してしまい、(c)項の除外規定は2011年の公認野球規則で削除されました。ちなみに、このときにヘルメットの規定が大きく変わり、打者が走者になったときもヘルメットを着用することや、ベースコーチがヘルメットを着用することが追加されています。

 これらはすべて、グラウンドにいる人の安全を考えた措置ですから、プロやアマチュア野球の公式試合だけではなく、たとえ趣味として楽しむレクリエーションの試合であっても、用具の規定はできるだけ守るようにしてもらいたいと思います。




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プロフィール

粟村哲志

Author:粟村哲志
1975年8月4日広島県生まれ。早稲田大学卒。早大在学中に、故・西大立目永氏に師事して審判を学ぶ。2000年から中学硬式野球団体で本格的に審判を始め、社会人野球審判員を経て、2007年からは国内独立リーグでも活動する。2007年北信越BCリーグ、2008年四国・九州アイランドリーグ、2012BCリーグ、2013~2014年ルートインBCリーグ(クルーチーフ)、2015日本女子プロ野球リーグ、2017年ベースボールファーストリーグで審判員を務めた。
※リーグ名はその年度の名称。BFLはオープン戦のみの参加。

現在は関東地方を中心に年間200試合前後の試合に出場しながら、後進の育成や野球規則に関する情報発信に努めている。また、執筆活動、インターネット番組司会、野球実況アナウンサーなど多方面で活動中。

監修書に『わかりやすい野球のルール』(成美堂出版)、『バッティングパーフェクトマスター』『ピッチングパーフェクトマスター』(別冊ルール解説、新星出版社)がある。インタビューおよび寄稿に『中学野球小僧』(白夜書房)2006年7月号「実戦で役立つボーク完全解説」p114~121、2007年1月号「ぼくらの野球用具大特集」p46、2007年5月号「7つの場面で徹底理解するランナーのルール」p162~169、2008年5月号「中学球児のためのグラウンドルール&マナー講座」p114~119、『プレジデントオンライン』2018年5月12日「あと10年で"野球部の中学生"は全滅する」https://president.jp/articles/-/25104など。

主な出場記録は以下の通り。
【リトルシニア】
日本選手権大会(00~07、09~15)
全国選抜大会(02、04~05、07、10、13、15)
ジャイアンツカップ(01~02、06~07、09~15)
【プロアマ交流戦】
茨城ゴールデンゴールズ対NPB選抜「フューチャーズ」球審(2007.5.31 水戸市民球場)
【BCリーグ】
2007年公式戦6試合出場
2012年公式戦2試合出場
2013年公式戦37試合(うちGCS2試合)/NPB交流戦1試合/OP戦2試合出場
2014年公式戦(集計中)
【四国・九州アイランドリーグ】
2008年公式戦55試合出場/NPB交流戦2試合出場
【女子プロ野球リーグ】
2015年公式戦(集計中)

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