『わかりやすい野球のルール』粟村哲志のブログ

『わかりやすい野球のルール』(成美堂出版)監修者である現役野球審判員のブログです
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【2016年公認野球規則改正(3)(4)】

(3) 3.05〈1.13〉に次の【注】を追加する。
 【注】 我が国では、縦の大きさを先端から下端まで13インチ(33.0センチ)以下とする。


(4) 3.06〈1.14〉の冒頭の「一塁手、捕手以外」を「捕手以外」に改め、次の【注】を追加する。
 【注】 我が国では、縦の大きさを先端から下端まで13インチ(33.0センチ)以下とする。


 この2つの改正は、グラブの大きさに関する変更と、一塁手が使用できるグラブの種類についての明確化です。

 まず、グラブの大きさですが、本来の規則では、一塁手のグラブまたはミット、および野手のグラブについては、縦の大きさが先端から下端まで12インチ(30.5センチ)以下でなければならないと定められています。しかし、なぜか用具メーカーに「最大13インチまでは許容される」という誤った情報が伝わっていたそうで、実際には13インチまでの大きさのグラブやファーストミットがたくさん作られていたそうです。

 このことについて告発があり、規則委員会が調査したところ、使用者のプロアマ、硬式軟式を問わず、なんと17社中16社で、確かに12インチを超えて13インチの大きさになってしまっているグラブやファーストミットを販売していることが分かったそうです。しかも、これはここ数年のことではなく、20年近くに及ぶ実態であり、おそらく外野手用グラブの90パーセント以上が12インチ制限違反であろうというメーカーからの回答を検討した結果、現状を追認して規則の方を変更したということだそうです。

 ちなみに、MLBでも規則本文を改正し、制限を13インチにする方向で検討しているそうです。

 もうひとつは、一塁手が使用できるグラブの種類についてですが、これまでは書き出しが下記のようになっていました。

旧1.12
 捕手の皮製ミットの重量には制限がない。その大きさは…(以下略)

旧1.13
 一塁手の皮製グラブまたはミットの重量には制限がない。その大きさは…(以下略)

旧1.14
 一塁手、捕手以外の野手の皮製グラブの重量には制限がない。グラブの寸法を測るには…(以下略)

 これを読むと、捕手はミットしか使えないと分かるが、一塁手はグラブまたはミットを使うことが許されているのか、ミットしか使ってはいけないのかが分かりにくいということで、昨年米国の規則改正で旧1.14が改正され、「捕手以外のグラブ」という表現になりました。これで捕手はミットだけ、一塁手はグラブまたはミット、野手はグラブだけを使うことが明確になりました。これが今年の公認野球規則に反映されたものです。

 ちなみに、捕手がグラブを使ったり、捕手や一塁手以外の野手がミットを使ったりすることに対するペナルティーはありません。発見されるまでのプレイが無効になったりもしませんが、もし間違いを見つけたら、その時点で取り替えさせてください。私が記憶しているところでは、2013年10月の国体で大阪桐蔭高校の森友哉選手(現・埼玉西武ライオンズ)がファーストミットを持って左翼の守備に就いたことがありました。この時の審判団はそれに気付かなかったようで、注意されずに試合が終わったようですが、もし誰かが指摘したら取り替えさせたでしょう。私も一度だけ1人審判をしていた試合で、右翼手がファーストミットで守備をしていると対戦相手から指摘されて取り替えさせましたが、正直なところ外野手が手に何をはめているかなんて見えないし、こっそりそんなことをされたら分かりません。一応規則なので、選手の皆さんがきちんと守ってもらえればと思います。

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プロフィール

粟村哲志

Author:粟村哲志
1975年8月4日広島県生まれ。早稲田大学卒。早大在学中に、故・西大立目永氏に師事して審判を学ぶ。リトルシニア関東連盟審判員、東京都野球連盟(JABA)審判員等を経て、2007年から国内独立リーグで活動。2007年北信越BCリーグ、2008年四国・九州アイランドリーグ、2012BCリーグ、2013~2014年ルートインBCリーグ(クルーチーフ)、2015日本女子プロ野球リーグで審判員を務める。

現在は、リトルシニア関東連盟審判部技術委員(練馬シニア所属)。NPO法人Umpire Development Corporation正会員。関東審判倶楽部(KUC)アドバイザー。東都学生軟式野球連盟嘱託審判員。

監修書に『わかりやすい野球のルール』(成美堂出版)、『バッティングパーフェクトマスター』『ピッチングパーフェクトマスター』(別冊ルール解説、新星出版社)がある。インタビューおよび寄稿に「中学野球小僧」(白夜書房)2006年7月号「実戦で役立つボーク完全解説」p114~121、2007年1月号「ぼくらの野球用具大特集」p46、2007年5月号「7つの場面で徹底理解するランナーのルール」p162~169、2008年5月号「中学球児のためのグラウンドルール&マナー講座」p114~119など。

主な出場記録は以下の通り。
【リトルシニア】
日本選手権大会(00~07、09~15)
全国選抜大会(02、04~05、07、10、13、15)
ジャイアンツカップ(01~02、06~07、09~15)
【プロアマ交流戦】
茨城ゴールデンゴールズ対NPB選抜「フューチャーズ」球審(2007.5.31 水戸市民球場)
【BCリーグ】
2007年公式戦6試合出場
2012年公式戦2試合出場
2013年公式戦37試合(うちGCS2試合)/NPB交流戦1試合/OP戦2試合出場
2014年公式戦(集計中)
【四国・九州アイランドリーグ】
2008年公式戦55試合出場/NPB交流戦2試合出場
【女子プロ野球リーグ】
2015年公式戦(集計中)

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