『わかりやすい野球のルール』粟村哲志のブログ

『わかりやすい野球のルール』(成美堂出版)監修者である現役野球審判員のブログです
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フェア/ファウルの基準

MLBの公式サイトに、こんな映像がアップロードされています。



三塁ベースコーチが強く抗議しているのは、打球が三塁ベース後方のファウルラインをかすめていて、その痕がはっきりついているのでフェアだということだと思います。映像の1:05あたりでも、そのことを強調するために映像をアップにしています。

しかし、0:59あたりからのリプレイ映像を見てもらえばわかりますが、この打球は本塁近くで一度バウンドしているゴロの打球なので、この打球のフェア/ファウルは、三塁ベースを基準にして考えます。ゴロのボールが一塁線、三塁線を転がった場合は、最終的に一塁・三塁のベースを越えるときに、ベースの外側を通ればファウル、ベースを含んで内側、つまりファウルラインの内側を通ればフェアということになります。

私は審判講習会などでこの説明をするときに、よくライトとレフトのファウルポールにたとえます。つまり、ポールの外側を通ればファウル、内側を通ればホームラン、ライン上にあるポールを直撃すればホームランというのと似ています(ホームランの場合はゴロではなくインフライトの打球ですが)。打球が塁ベースに当たれば、その時点でフェア確定です。

リプレイ映像のスローモーションで見るとよく分かりますが、三塁審判はラインのそばに立って、しっかり三塁ベース上空を見ています。そして、目の前でその打球がバウンドするときには、もう打球をよけながらファウルのゼスチュアを始めています。決して、バウンドした地点を見てファウルと判断したわけではありません。

この映像も参考になります。



この動画は、YouTubeに公開されているものですが、タイトルが「早すぎるジャッジ」となっています。しかし、この一塁塁審も、高く弾んだ打球が一塁ベース上空を通過した時にファウルと判断してコールしているわけです。結果的にベースを越えた後で、塁審のすぐ脇のファウル地域でバウンドしているのが見えますが、それは関係ないのです。

MLBの中継アナウンサーでもルールを勘違いするように、このフェア/ファウルの基準については誤解をしている人が多いようなので紹介しました。審判員にもこの勘違いをしている人が多く、フェア/ファウルのコールを、ベースを越えた次の接地点や、ベースを越えた後で野手のグラブに打球が収まったのを見てからゆっくりコールする人が散見されますが、ベース上空で判断して、すみやかにコールすべきところです。

なお、インフライト(ノーバウンド)の打球が一塁や三塁のベースを越えた場合は、最初の接地点がフェア地域かファウル地域かで、フェア/ファウルの判断をします。ですから、MLBの映像の打球が、もしワンバウンド目だったとして、本当にラインをかすめていたのならフェアということになります。

Comment

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審判を勉強中です。凄く分かりやすい説明ですが、打球は、ファールグランド方向に切れて行くので、内野で弾んだ打球が、ベース上空を通過して、外野のラインギリギリに接地したように見えます。確かに、外野のファールライン上か外かを確認するのは間違ってるようですが、フェアの可能性はないで
2017年03月20日(Mon) 08:50
Re: タイトルなし
編集
> 審判を勉強中です。凄く分かりやすい説明ですが、打球は、ファールグランド方向に切れて行くので、内野で弾んだ打球が、ベース上空を通過して、外野のラインギリギリに接地したように見えます。確かに、外野のファールライン上か外かを確認するのは間違ってるようですが、フェアの可能性はないで

それは正直なところ分からないですね。
三塁塁審としては、ベース上を通過せず、自分から見てベースの右を通過したと判断したということなので、それを信じるしかありません。
違う角度の映像があれば、もしかするとフェアに見えるものがあるかもしれません。
どんなプレイにせよ、このような映像では審判の判定が100%正しいとか正しくないとかは言い切れません。そのくらい際どい打球であることは事実です。
2017年03月21日(Tue) 17:53












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まとめtyaiました【フェア/ファウルの基準】
MLBの公式サイトに、こんな映像がアップロードされています。Your browser does not support iframes.三塁ベースコーチが強く抗議しているのは、打球が三塁ベース後方のファウルラインをかすめて
2012年05月12日(Sat) 16:10
プロフィール

粟村哲志

Author:粟村哲志
1975年8月4日広島県生まれ。早稲田大学卒。早大在学中に、故・西大立目永氏に師事して審判を学ぶ。リトルシニア関東連盟審判員、東京都野球連盟(JABA)審判員等を経て、2007年から国内独立リーグで活動。2007年北信越BCリーグ、2008年四国・九州アイランドリーグ、2012BCリーグ、2013~2014年ルートインBCリーグ(クルーチーフ)、2015日本女子プロ野球リーグで審判員を務める。

現在は、リトルシニア関東連盟審判部技術委員(練馬シニア所属)。NPO法人Umpire Development Corporation正会員。関東審判倶楽部(KUC)アドバイザー。東都学生軟式野球連盟嘱託審判員。

監修書に『わかりやすい野球のルール』(成美堂出版)、『バッティングパーフェクトマスター』『ピッチングパーフェクトマスター』(別冊ルール解説、新星出版社)がある。インタビューおよび寄稿に「中学野球小僧」(白夜書房)2006年7月号「実戦で役立つボーク完全解説」p114~121、2007年1月号「ぼくらの野球用具大特集」p46、2007年5月号「7つの場面で徹底理解するランナーのルール」p162~169、2008年5月号「中学球児のためのグラウンドルール&マナー講座」p114~119など。

主な出場記録は以下の通り。
【リトルシニア】
日本選手権大会(00~07、09~15)
全国選抜大会(02、04~05、07、10、13、15)
ジャイアンツカップ(01~02、06~07、09~15)
【プロアマ交流戦】
茨城ゴールデンゴールズ対NPB選抜「フューチャーズ」球審(2007.5.31 水戸市民球場)
【BCリーグ】
2007年公式戦6試合出場
2012年公式戦2試合出場
2013年公式戦37試合(うちGCS2試合)/NPB交流戦1試合/OP戦2試合出場
2014年公式戦(集計中)
【四国・九州アイランドリーグ】
2008年公式戦55試合出場/NPB交流戦2試合出場
【女子プロ野球リーグ】
2015年公式戦(集計中)

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