『わかりやすい野球のルール』粟村哲志のブログ

『わかりやすい野球のルール』(成美堂出版)監修者である現役野球審判員のブログです
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雨とゲームコントロール

今日はリトルシニア関東大会で府中市民球場に行くはずでしたが、昨日からの豪雨で中止。一度は明日に順延すると発表されましたが、その後、再度順延が決定され、今日の試合は5日に、5日に予定されていた決勝戦・3位決定戦は6日にそれぞれスライドとなりました。

野球は、天候にかなり左右されるスポーツなので、特に雨の心配は常について回ります。審判員の仕事でも、雨による中断や中止の決定をすることが、一番難しい仕事のひとつだと言われます。

米国審判学校のジム・エバンス校長は、審判の基本的な心構えとして、"Control what you can control."(あなたがコントロールできることをコントロールしなさい)と教えてくれました。世の中には、自分でコントロールできることと、できないことがあります。たとえば、自分が使う用具を使い心地がいいように調整するとか、常日頃から節制するとか、トレーニングに励むといったことは、じぶんでコントロールできることです。こういったことは自分できちんと管理して、しっかり行うべきです。しかし、天気をコントロールすることはできません。たとえどんなにやりたかった試合でも、雨が降ってしまえば仕方がありません。どうしようもないことに一喜一憂したりするのではなく、そういうときの気持ちのコントロールをすることこそ大切なことだという意味だと、私は解釈しています。

プロでもアマでも雨の日のゲームコントロールが難しいのは一緒ですが、プロの場合は球団の営業や、選手の生活がかかってくる分だけはよりシビアになるかもしれません。アイランドリーグでも何度も雨の試合を経験しましたが、負けている方の選手たちは試合中頻繁に「まだできますよね」と話しかけてきますし、勝っている方のチームの選手は「もうできないですよ」と言ってきます。

2008年8月22日に東予球場で行われた愛媛-高知戦は、雨中のゲームの中ではもっとも印象に残っている試合です。この試合で私は一塁塁審を務めていました。この日は開始当初から雨が降ったりやんだりの不安定なコンディションでしたが、特に5回裏の愛媛の攻撃中にかなり雨が激しくなってきました。マウンド上のケリー投手(元オーストラリア代表)も試合の続行に不満そうな表情を見せ、一塁の真輝選手も「もうできないでしょー!」と叫びながらの守備でした。

しかし、0-0で迎えた5回裏、ホームの愛媛が四球と内野安打で二死ながら一・二塁の得点機をつかんでいるのに、そう簡単に中断にはできません。得点が入るにせよ入らないにせよ、5回が終了すれば、とりあえず試合が成立します。審判団としてはなんとかこの回の攻撃を早く終了してほしいところです。高知の選手たちも中断の要望をあきらめ、守備陣が怒りで殺気立ちながら無言になったとき、雨はさらに激しさを増し、ほとんど前が見えないくらいになってきました。

ここで逆に開き直ったケリー投手が、怒りの(と私には見えました)ストレートを3球続けました。150キロ近いストレートが武器のケリー投手でしたが、このときは本当に鬼気迫るスピードでした。その3球目を打者がはじき返しました。打球はまっすぐセンターに上がり、私は打球の判定をするため外野に走りました。センターの梶田選手が大声で何か叫びながらこの打球をつかみ、そのままベンチに走り去るのと入れ違うようにして、私は高々と右手を突き上げながらセンターの定位置あたりまで走って行きました。もちろんそんなことをする必要はないのですが、文句を言いながらも守備を続けてくれ、そしてピンチをしのいだ高知ファイティングドッグスの守備陣に、「ごくろうさん、ありがとう」という気持ちを込めたジャッジのつもりでした。

ここで即中断となり、高知FDの定岡監督からは「ウチもやったんだから相手にもやらせろ」と抗議を受けたりもしましたが、13分の中断の後、雨が小降りになり、なんとか試合を続けることができました。

ちなみに、こういうとき選手に何か聞かれても、うっかりしたことを言ってトラブルになってはいけないので、なかなかうまい返事をしてあげることができません。このときも一塁の真輝選手からは色々言われましたが、プレイ中でもあり、曖昧な返事しかできないでいると、普段気のいい真輝選手がとうとうふてくされてしまい、ずいぶんつらい気持ちになったものでした。
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久しぶりの2人制審判

4月28日(土)は、UDCの派遣で、相模原の北里大学に新関東大学準硬式野球連盟の春季リーグ戦に行ってきました。ここの審判をするのは久しぶりです。

第1試合は球審でしたが、あまり大きな動きのない試合で、一塁線・三塁線に抜けていく打球や外野フライのフェア・ファウルを判定することもなく、三塁に上がることもなく、動きの面では特に何もありませんでした。2人制を久しぶりにやるときはいつもそうですが、意識していないと4人制のクセが出てしまい、判定するべきフェア・ファウルへの出足が遅れることが多いので、いつも頭の中で「ライン際に打球が飛んだら全部フェア・ファウルの判定をするんだ」と言い聞かせ続けるようにしているため、1試合終わると結構頭が疲れます(笑)。

第2試合は塁審で、UDC藤原インストラクターの査定を受けました。試合後に、藤原さんが査定中にiPadで撮影した写真や動画を見せてもらいながらのフィードバックで、以下のような指摘を受けました。

・内野内で三塁側に位置するとき、正しいポジションより後ろに位置をとっている。
・外野フライがトラブルボールになり、ワーキングエリアを出てベースラインまで詰めるときに、スピード感がない。もっとスタートを早くして、すばやくラインまで到達するようにした方がいい。
・二塁への盗塁を見るのに、やや送球に合わせたステップになっていて、足を止めるタイミングがほんの少し遅いように感じる。もう少し早く行って早く止まるようにした方がいい。
・内野内にいるときの内野ゴロに対する判定は、実戦の中ではまずまずだったが、欲を言えばあと少しだけでもプレイに近づけるとなお良い。

ポジショニングについては、実は正しい位置にいるつもりでいて、iPadで写真を見せられて正直ショックを受けました。思っていたよりも1mはゆうに後ろにいたと思います。経験不足と言ってしまえばそれまでですが、前後左右をしっかり確認して毎回ポジションをとっているつもりだったので、写真で見せてもらえて本当によかったです。

ワーキングエリアを出るスピードについても、やはり打球に対して考えながら動き始め、気づいたらベースライン辺りにゆるゆるっとたどりついている感覚です。もっとしっかり打球判断をし、さっと動き出す意識を持とうと思います。

二塁での盗塁の見方も、動画で見せてもらったところ、わずかに止まるのが遅い感じでした。プレイが起こる瞬間にはちゃんと止まれていたし、悪くはない動きでしたが、自分の感覚ではもう少し早く止まっているつもりだったので、やはり動画で確認できてよかったです。自分の動きを自分で見ることはできないので、ビデオに撮ってもらえるのは本当にありがたいです。

内野内でのステップは、一度だけあったダブルプレイのケースで、打球が自分の正面に来て、よけてからの回転になったためステップが不十分なものになってしまい、結局ダブルプレイはもうなかったので、ステップの練習ができなくて残念でした。また、二死後の内野ゴロでも、複数走者がいて必ずしも一塁に投げるとは限らないような打球ばかりだったので(実際にサードゴロやショートゴロで一塁で終わったプレイはなかった)、最後に送球される塁に詰めきることができず、自分でも反省点でした。

コールのメリハリや、安定感という面では評価してもらいましたが、この辺は4人制のキャリアから来る部分が大きいと思うので、やはりもっともっと2人制をやる機会を増やして、自然に動けるようになりたいところです。

あとは、4人制をやるときにも必要なことですが、ステップやターンの物理的なスピードをもっと上げたいと思います。しっかり止まり、素早く動くということが、まだまだイメージ通りにできていません。年齢的にはそろそろ完全にオジサンですが、若いモンに負けないくらい動くよう毎試合意識したいです。

DSC_0428.jpg

今日のメンバー。左から粟村、山下くん、藤原さん、大和さん、鈴木さん。鈴木さんとは初めてお会いしましたが、藤枝から見学にいらっしゃいました。こうやって横につながりができるのも、UDCで活動していて嬉しいことのひとつです。
プロフィール

粟村哲志

Author:粟村哲志
1975年8月4日広島県生まれ。早稲田大学卒。早大在学中に、故・西大立目永氏に師事して審判を学ぶ。リトルシニア関東連盟審判員、東京都野球連盟(JABA)審判員等を経て、2007年から国内独立リーグで活動。2007年北信越BCリーグ、2008年四国・九州アイランドリーグ、2012BCリーグ、2013~2014年ルートインBCリーグ(クルーチーフ)、2015日本女子プロ野球リーグで審判員を務める。

現在は、リトルシニア関東連盟審判部技術委員(練馬シニア所属)。NPO法人Umpire Development Corporation正会員。関東審判倶楽部(KUC)アドバイザー。東都学生軟式野球連盟嘱託審判員。

監修書に『わかりやすい野球のルール』(成美堂出版)、『バッティングパーフェクトマスター』『ピッチングパーフェクトマスター』(別冊ルール解説、新星出版社)がある。インタビューおよび寄稿に「中学野球小僧」(白夜書房)2006年7月号「実戦で役立つボーク完全解説」p114~121、2007年1月号「ぼくらの野球用具大特集」p46、2007年5月号「7つの場面で徹底理解するランナーのルール」p162~169、2008年5月号「中学球児のためのグラウンドルール&マナー講座」p114~119など。

主な出場記録は以下の通り。
【リトルシニア】
日本選手権大会(00~07、09~15)
全国選抜大会(02、04~05、07、10、13、15)
ジャイアンツカップ(01~02、06~07、09~15)
【プロアマ交流戦】
茨城ゴールデンゴールズ対NPB選抜「フューチャーズ」球審(2007.5.31 水戸市民球場)
【BCリーグ】
2007年公式戦6試合出場
2012年公式戦2試合出場
2013年公式戦37試合(うちGCS2試合)/NPB交流戦1試合/OP戦2試合出場
2014年公式戦(集計中)
【四国・九州アイランドリーグ】
2008年公式戦55試合出場/NPB交流戦2試合出場
【女子プロ野球リーグ】
2015年公式戦(集計中)

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